リン

リンの主な効果は、カルシウムとともに骨と歯の形成を助けること、リン脂質として細胞膜を構成すること、エネルギー代謝や脂質代謝を助けることです。一般的に「骨や歯をつくる材料となる」、「細胞膜を構成する」などと言われています。

リンを長期的に過剰摂取した場合、腎機能や副甲状腺ホルモンに対する応答が低下します。加工食品の食品添加物としてリン酸塩が添加されていることが多いため、リンの過剰摂取に注意する必要があります。


リンの1日当たりの所要量(18~69歳の所要量の平均値)。

・男性…1000mg
・女性…900mg
・男女平均…950mg


(年齢…男性の所要量/女性の所要量)

・0~5か月…120mg/120mg
・6~11か月…260mg/260mg
・1~2歳…600mg/600mg
・3~5歳…800mg/700mg
・6~7歳…900mg/900mg
・8~9歳…1100mg/1000mg
・10~11歳…1200mg/1100mg
・12~14歳…1200mg/1100mg
・15~17歳…1200mg/1000mg
・18~29歳…1000mg/900mg
・30~49歳…1000mg/900mg
・50~69歳…1000mg/900mg
・70歳以上…1000mg/900mg


(妊娠中、授乳中は上記の所要量に下の数値を加える)

・妊娠初期…+0mg
・妊娠中期…+0mg
・妊娠末期…+0mg

・授乳中…+0mg


(年齢…男性の耐容上限量/女性の耐容上限量)

・0~5か月…-mg/-mg
・6~11か月…-mg/-mg
・1~2歳…-mg/-mg
・3~5歳…-mg/-mg
・6~7歳…-mg/-mg
・8~9歳…-mg/-mg
・10~11歳…-mg/-mg
・12~14歳…-mg/-mg
・15~17歳…-mg/-mg
・18~29歳…3000mg/3000mg
・30~49歳…3000mg/3000mg
・50~69歳…3000mg/3000mg
・70歳以上…3000mg/3000mg


リンは日常の食生活における食品に幅広く含まれているため、通常の食生活を行っている限りは欠乏症はほとんどないとされています。

長期間にわたって胃薬の制酸薬である水酸化アルミニウムを服用した場合、胃からのリンの吸収が妨げられます。これによりリンが欠乏した場合は衰弱、食欲不振、倦怠感などの症状が引き起こされます。


リンの過剰症は次の通りです。

・腎機能の低下
・副甲状腺機能の亢進
・カルシウムの吸収抑制


リンが多い食品の1~100位を掲載。(含有量は100g当たり)

・ベーキングパウダー…3700mg
・カタクチイワシの田作り…2300mg
・カタクチイワシの煮干し…1500mg
・たたみいわし…1400mg
・いかなごの煮干し…1200mg
・キビナゴの調味干し…1200mg
・マサバの鯖節…1200mg
・桜えびの素干し…1200mg
・小麦胚芽…1100mg
・あさの乾…1100mg
・かぼちゃのいりの味付け…1100mg
・スルメ…1100mg
・鶏卵の乾燥卵黄…1000mg
・脱脂粉乳…1000mg
・辛子(カラシ)の粉…1000mg
・干しえび…990mg
・うるめいわしの丸干し…910mg
・高野豆腐…880mg
・ごまのむき…870mg
・しらす干しの半乾燥品…860mg
・桜えびの煮干し…860mg
・ナチュラルチーズのパルメザン…850mg
・分離大豆たんぱく…840mg
・マダラの生の干しだら…840mg
・酵母のパン酵母の乾燥…840mg
・ひまわりのフライの味付け…830mg
・芥子(けし)の乾…820mg
・いかなごの佃煮…820mg
・ハゼの佃煮…820mg
・ムロアジのくさや…810mg
・かつお節…790mg
・ワカサギの佃煮…780mg
・濃縮大豆たんぱく…750mg
・どじょうの水煮…750mg
・ワカサギの飴煮…740mg
・粒状大豆たんぱく…730mg
・川海苔(カワノリ)の素干し…730mg
・いかなごの飴煮…730mg
・プロセスチーズ…730mg
・全粉乳…730mg
・ナチュラルチーズのエメンタール…720mg
・アマノリの味付けのり…710mg
・フナの甘露煮…710mg
・蕎麦粉の表層粉…700mg
・まいたけの乾…700mg
・アマノリの焼きのり…700mg
・鶏卵の乾燥全卵…700mg
・アマノリのほしのり…690mg
・どじょうの生…690mg
・チーズホエーパウダー…690mg
・ブラジルナッツのフライの味付け…680mg
・松の生…680mg
・削り節…680mg
・ハスの成熟の乾…670mg
・かじかの佃煮…670mg
・みりん干しのカタクチイワシ…660mg
・雀(すずめ)の肉の骨・皮付きの生…660mg
・ココアのピュアココア…660mg
・ハゼの甘露煮…650mg
・ホタルイカの燻製…650mg
・ホンモロコの生…640mg
・きな粉の脱皮大豆…630mg
・繊維状大豆たんぱく…630mg
・西瓜(スイカ)のいりの味付け…620mg
・チーズスプレッド…620mg
・帆立貝の貝柱の煮干し…610mg
・湯葉の干し…600mg
・コーヒーホワイトナーの粉末状の植物性脂肪…600mg
・大豆の全粒の国産の乾…580mg
・大豆の全粒のブラジル産の乾…580mg
・マイワシの丸干し…570mg
・なまり節…570mg
・鶏卵の卵黄の生…570mg
・鶏卵の卵黄のゆで…570mg
・ごまのいり…560mg
・えごまの乾…550mg
・松のいり…550mg
・アマランサス(アマランス)の玄穀…540mg
・ごまの乾…540mg
・ししゃもの生干しの焼き…540mg
・岩のりの素干し…530mg
・マツモの素干し…530mg
・いかなごの生…530mg
・白鮭のイクラ…530mg
・ボラのからすみ…530mg
・きな粉の全粒大豆…520mg
・アーモンドの乾…500mg
・数の子の乾…500mg
・ナチュラルチーズのチェダー…500mg
・カシューナッツのフライの味付け…490mg
・キンメダイの生…490mg
・白鮭の筋子…490mg
・ナチュラルチーズのゴーダ…490mg
・大豆の全粒の米国産の乾…480mg
・アーモンドのフライの味付け…480mg
・干しわらびの乾…480mg
・鮎の天然の内臓の焼き…470mg
・しらす干しの微乾燥品…470mg
・スケトウダラのたらこの焼き…470mg
・ナチュラルチーズのエダム…470mg